冊子の基礎知識(その7:ソフトカバーとハードカバー)
無線綴じ製本の場合
もくじ
① 本の各部の名称
② 本に関する用語
③ 本のサイズ
④ よく使われる用紙とその色
⑤ インキの刷り色(特色)
2. 表紙について
① 本体表紙の用紙
② ソフトカバーとハードカバー
③ カバー・帯・PP加工
2.表紙について
②ソフトカバーとハードカバー
- ソフトカバー(並製本)
ソフトカバーは、本文と同じ大きさの厚手の柔らかい紙でくるまれた書籍です。ハードカバーより安価に作ることができます。耐久性は、ハードカバーの書籍に比べて劣ります。
通常は無線綴じ方式による製本となります。
無線綴じ製本は、針金や糸で綴じることはせず、丁合された本の背をつき揃えて、背の3~5ミリ程度を削ってガリ(きざみ)を入れ、高温で溶かした糊(ホットメルト)で表紙を接着して固める方法です。中綴じ製本に比べて本のノドの部分が若干開きにくくなりますが、強度のある特殊な糊を使ったPUR製本は、ページを大きく開くことができます。
- ハードカバー(上製本)
厚手のボール紙を布や紙などで包んだ表紙が使われ、厚みのあるしっかりとした製本で、背を糸かがりした場合はページを大きく開くことができて、より丈夫で長持ちします。
仕立てやくるみ方によって、丸背(みぞつき・つきつけ)、角背(みぞつき・つきつけ)などの種類があります。あまりページの少ない本は丸背には向いていません。
背の仕立て方は、フレキシブルバック(柔軟背)、タイトバック(硬背)、ホローバック(あな背)の方式があり、本の開閉や背の耐久性にそれぞれ特徴があります。
背の綴じ方法としては糸綴じ、あじろ無線綴じがあります。
また、化粧のために外函(ケース)を付けることもあります。
表紙付けは中身を化粧裁ちした後で行われるので、表装された表紙の大きさが本文用紙に比べてやや大きめになります。
長期間保管する書籍や絵本等に向いています。
*「らくらく自動見積」では上製本は選択できません。追加サービス(有料)となりますのでご相談ください。
⇒次回は、「③カバー・帯・PP加工」