印刷の話(その4:CMYKとRGB)

印刷物は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色の網点を重ねて印刷することによって写真などの画像や色彩を用紙の上に再現します。

デジタルカメラで撮影した画像はRGBデータです。ところが印刷用の画像はCMYKデータです。このため、印刷用のDTPデータを作成する際にはRGBをCMYKに変換してやる必要があります。

RGBは光の三原色(加法混色)といい、CMYKは色の三原色(減法混色)といいます。色の再現方法が根本的に違います。RGBが100%(255・255・255)ずつ重なると「白」になります。CMYが100%ずつ重なると「黒」になります。印刷(プロセスカラー)の場合はCMYにKを加えて色の再現性を高めています。

RGBからCMYKへはPhotoshopなどの画像処理用のソフトで変換することができますが、カラープロファイルで色の変化を極力抑えるようにしています。それでもRGBとCMYKには色の再現性に違いがあるため、全く同じとはいえず注意が必要です。

よく「印刷したら画像をスマホで見た時より色がくすんでしまった」ということを聞きます。色の再現領域が違うからです。

色の再現領域は、RGBよりCMYKの方が狭くなっています。そのため、CMYK色空間では、どうしても鮮やかな色彩は表現しきれないのです。

 

*次回は、「その5/トンボの話