冊子の基礎知識「背標と背丁」
印刷した刷本(すりほん)を製本するためには、台割表に従って折り加工を行い折り丁をつくります。
折り丁をページ順に丁合(ちょうあい)しますが、この際にさまざまなミスが生じやすくなります。起こりやすいミスとしては次の3つがあります。
1.取り込み(違う折り丁が混入している)
2.落丁(折り丁が足りない状態)
3.乱丁(折り丁の順番が間違っている)
これらのミスを起こりにくくするための品質管理方法として「背標」と「背丁」が使われます。「背標」や「背丁」は書籍の本文の背の部分に付けられますが、表紙をくるんだ後では見えなくなります。
背標
折り丁を丁合したときに、折り丁の背に付けられる墨ベタの潰しの印です。墨ベタがきちんと並んでいて、重ね間違いや丁合間違いを一目で確認できるよう付けられています。
背丁
刷本を区分するために「品名、巻数、月号、折り名」などを記載します。印刷工場には常に多くの種類の刷本が置かれています。これらの刷本の混入を防ぐための目印として付けられています。