自費出版の基礎知識(2025年版)

自費出版の基礎知識 <もくじ>


Ⅰ.自費出版の言い方の違い

1.自費出版とは

「自費出版」とは、著者が出版物の制作・流通等の費用の全額または一部を自費で負担して出版することを言います。

これに対して「商業出版(企画出版)」は、赤字になるリスクも含めてすべての責任を出版社側が負い、出版物の売上で収益を得るものです。

自費出版は、出版物が有料と無料とにかかわらず、流通ルートを使わずに著者自身が頒布する場合と、書店などの市場を通じて不特定多数への販売を行う場合とがあります。

市場で販売する場合、出版物には奥付の記載と、流通するためのISBNコード・書籍JANコードを付与することが必須です(紙の本の場合)。

出版物の体裁は自費出版でも商業出版でもそれほど差はありませんが、自費出版物は記述された内容や権利問題などについて出版社が責任を負うことがない分、著者の自己責任で出版しなければなりません。

 

自費出版が読者に届くまで

自費出版物を市場で販売する場合、受託する出版社や印刷会社は通常「1」のルートで本を流通させます。

  • 1のルート:「出版社や印刷会社」⇒「取次」「書店」⇒「読者」
  • 2のルート:「出版社や印刷会社」⇒「著者」⇒(書店)⇒「読者」

「1」のルートの場合には、出版社や印刷会社は、持っている流通や広報のノウハウを使って出版物の販売努力を行います。ふつう印税はありません。

*「取次」とは、出版社から出版物を預かってリアル書店やネット書店に配本する「本の問屋」です。本稿では出版社が直接販売するAmazonなどのネット書店も含めて説明しています。

「2」のルートの場合には、できあがった出版物を著者が販売、または書店などに持ち込み販売します。

2.個人出版とは

多くは自費出版と同義で使われます。または、著者が著作物の複製、頒布を出版社に委託しないで著者自身で行うことをいう場合もあります。

 

3.自己出版とは

「セルフパブリッシング」とも言われ、出版社や印刷会社を通さず、著者が自分で本を出版・販売します。

出版社や印刷会社の思惑にとらわれないので、内容は自由ですし編集や校正作業は自らで行うことになります。販売は、紙の本や電子書籍をAmazonなどで販売するケースも増えてきました。

 

4.私家本とは

戦前では文豪と言われる作家たちが私家本の出版を多く行っていますが、書店での流通を行わない自費出版のことをいうようです。

 

Ⅱ.自費出版の本を販売する

1.本の流通について

自費出版(個人出版)で本を作り、それを販売するにはどうしたらいいでしょうか。

本を販売するには次の3通りの方法があります。

①書店で販売する

②ネット書店で販売する

③著者自身が販売する

本稿では、「①」、「②」の書店、またはネット書店などの流通ルートで自費出版本を販売する方法を念頭に置いて、わかりやすく説明していきます。

 

①書店で販売する

書籍の流通には一般的に「取次」が介在します。「出版社」と「書店」との間に入って書籍の流通を担う流通業者のことで、本の問屋さんの役割を担っています。

書籍を本屋さんで販売するためには、書店からの注文、追加の注文、商品の発送、返品、代金の決済などのさまざまな取引が行われます。この作業は一つ一つの書籍ごとに行う必要がありますから、書店との取引は膨大な量になります。これを個人と書店とで個々に行うことはふつうできません。配本や返品の際にも書籍を個別に発送すれば送料も多くかかります。

そこで出版社が発行する書籍を集めて、まとめて全国の書店さんに配本し、上記の注文、追加注文、商品の発送、返品、代金の決済などの取引を代わりに行ってくれる「問屋」が存在します。これが「取次」と呼ばれます。出版社は、本を発行した後の書店とのやりとりは取次に任せてしまうわけです。

出版社が取次に卸す場合の掛け率を「正味(書籍の売買における取次の仕入れ値)」といいます。通常30~40%前後が取次の取り分で、この中から取次と書店の割合を決めます。このほかにも配本や返本の際の送料負担についての取り決めもあります。

著者自身が流通手続きのすべてを行う場合を別にして、この「出版社」選びをよく考えて決めたほうがいいと思います。出版社が流通ルートへの手続きを代行してくれます。

 

②ネット書店で販売する

Amazonのネット書店で販売する場合には、出版社が持っている「アマゾンe託販売」などの口座を使用します。「正味」は取次よりも低くなります(出版社側の取り分が少ない)。また、小口で注文が来ることが多いので送料負担(送付及び返品)が大きくなります。

このほか、「紀伊國屋 Web Store」、「ヨドバシ.com」、「楽天ブックス」、「HonyaClub.com」、「セブンネットショッピング」、「e-hon」、「HMV」、「TSUTAYA」、「Yahoo!ショッピング」などのネット書店でも販売されますが、多くは出版社が卸した取次を経由して配本されます。

 

③著者自身が販売する

著者が直接読者に販売する以外にも、著者と個別の書店との直接交渉で取引ができる場合があります。書店が取り扱ってくれるかどうかは書店側の判断によります。

アマゾンマーケットプレイスなど、ネット書店の出品サービスが利用できる場合もあります。しかし意外と煩雑で手間がかかる割にはメリット(販売収入)が少ないことが多いです。

自費出版本を流通ルートで販売する場合には気を付けることは清算手続きに手間がかかることです。書籍は委託販売という方法で配本されます。書店に並べた本は委託販売なので、売れない本は一定期間が経過したのちに返本されますが、回収漏れの本がさらに遅れて返本される場合もあります。流通ルートの窓口を増やせば増やすほど、末端の書店からの回収と清算が困難になります。

また、①~③どの販売方法であっても著書の情熱と行動力が欠かせません。著者自身が、執筆に関連する情報の発信、SNSでの広報、読者・知人の口コミ、マスコミへの投稿、講演会などは非常に重要なことです。

 

2.自費出版本を販売するにはどんなルートがあるか

本を書店またはネット書店で販売するための流通ルートで主なものは以下の通りです。取引を始めるには口座の開設が必要になります。

①大手取次ルート

  • 日本出版販売(日版)
  • トーハン
  • 楽天ブックスネットワーク

業界団体である日本出版取次協会の加盟社数は20社弱ですが、日版とトーハンで70%以上を占めているといわれています。発行点数の少ない出版社や個人が、これらの取次と新規に口座を開くのは難しいでしょう。

 

②特定分野の取次ルート

  • 地方小出版流通センター(地方出版社)
  • 日教販(教育用図書)
  • 西村書店(学術書)
  • 全国官報販売協同組合(政府刊行物)
  • 東京官署普及(政府刊行物)

日本出版取次協会の加盟社のなかでも、大手以外に特定分野の出版物を扱う取次がたくさんあります。地方小出版流通センターは、大手取次が扱わない地方出版社・小出版社の書籍の流通を扱っています。

ただし個人が新規に口座を開くのは難しいでしょう。

 

③地方のエリア限定の取次ルート

  • 教科図書販売会社

各県の教科書を取り扱う書店が一般図書の取次業務を行っています。県ごとにテリトリーが分かれています。

 

④ネット書店ルート

  • Amazon
  • 楽天ブックス
  • セブンネットショッピング
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊国屋書店ウェブストア
  • ヨドバシ.com

  • HonyaClub.com

  • HMV

  • TSUTAYA

  • Yahoo!ショッピング

とくに手続きしなくても、前述の大手取次または特定分野の取次との取引があれば、そこを通じて書籍を供給することはできますが、ネット書店に掲載されるのには時間がかかります。

出版社または個人がネット書店と直接販売する方法として、例えばAmazonには「e託販売」と「マーケットプレイス」があります。商品登録を出品者側が行うので比較的早く流通ルートにのせることができます。出版社で代行して手続きをしてくれる場合もあります。

 

<Amazon e託販売サービス>

  • おもに出版社やメーカーを対象とした委託販売サービスで、e託販売サービスの登録が必要。商品の梱包、発送、決済、返品対応はAmazonが代行します。商品の掛け率(正味)は60%。その他、Amazon倉庫への商品発送料金、年会費9,000円が必要になります。ある程度のアイテム数があり、継続的に販売する業種に向いています。

 

<Amazon マーケットプレイス>

  • Amazonの商品ページをみると「出荷元」と「販売元」があります。マーケットプレイス出品の場合は「販売元」は出品者となっています。「出荷元」はAmazonが配送する場合と出品者が発送する場合とがあります。「出荷元」がAmazonの場合は、商品の在庫はAmazonの倉庫にあり、注文が入るとAmazonが配送を行うタイプです。「出荷元」が出品者の場合は、商品在庫はAmazonには無く出品者が直接注文者に発送します。
  • 出品プランには大口出品と小口出品とがあり、大口出品では月額4,900円の固定費用がかかりますが、小口出品ではかかりません。小口出品では購入された商品ごとに100円の手数料と商品の種類によって8~15%の販売手数料、商品の発送料が出品者の負担となります。
  • ここで販売されている商品は、新品も中古品も入り混じっています。出品者も国内国外入り混じっており、どこの誰かもわからないことがママあるので顧客は慎重に記載情報をチェックしたほうがいいでしょう。きちんとした商品が手元に届かなくてトラブルになるケースも見受けられます。出品者側もそのような背景を考慮したうえで、信用第一の情報提供を提示すべきだと思います。

 

⑤個別書店での販売

出版社または個人が書店と直接交渉して店頭に並べてもらう方法です。書店側が店頭に並べる価値ありと判断した場合には承諾していただけます。

個別に卸の条件(定価の何掛けで書店に渡すのか;正味)、支払いの条件(納入した書籍の代金はいつどういう計算方法で支払うか)、納品・返品のやり方(例えば、書店からは電話・メールで注文し著者は書籍を宅配便で届け送料は著者もち。返品は書店から宅配便で行い送料は書店もちなど。)を決めなければなりません。

最近では、全国の個性的な書店主によるユニークな個人書店が増えています。取次を通さず、出版社や著者本人との直接仕入れによって書籍の選別や品ぞろえを決めるケースも多くあります。書籍以外の商品を並べたり、イベントを企画して「場」づくりに力を入れる場合もあります。

著者自身が、この方法で多くの書店で販売しようと思うと相当な手間がかかることを覚悟したほうがいいでしょう。書店との交渉、本の宣伝、注文、配本、返品、集金など負担は大きいです。

 

3.販売するための本の仕様について

①サイズ

販売するための本の一般的なサイズは以下の通りです。これ以外の変形サイズやヨコ型の場合もあります。

ハードカバーの場合は、表紙が本文より大きくなりますので、本のサイズはこれより少し大きくなります。

  • A4判 297mm×210mm 図録,会社案内,記念誌,社内報,雑誌,カタログなど
  • B5判 257mm×182mm 事典,技術書,教科書など
  • 菊判  218mm×152mm 単行本,専門書,雑誌など
  • A5判 210mm×148mm 学術書,専門書,教科書など
  • 四六判 188mm×128mm 単行本,文芸書など
  • B6判 182mm×128mm 単行本,文芸書など
  • 新書判 179mm×105mm 新書本など
  • 文庫(A6)判 148mm×105mm 文庫本など

 

②製本

書籍や単行本には、大きく分けて2種類の製本形式があります。

本文よりひとまわり大きな硬い材質の表紙にくるまれたハードカバー(上製本)と、柔らかい紙の表紙でくるまれたソフトカバー(並製本)です。中綴じ製本は流通用の書籍にはふつう使われません。

本を制作する際、製本をどちらの方式にするかは、本の見た目や印象、価格などを決定するうえで大きなポイントとなります。

  • ソフトカバー(並製本)

ソフトカバーは、本文と同じ大きさの厚手の柔らかい紙でくるまれた書籍です。ハードカバーより安価に作ることができます。耐久性は、ハードカバーの書籍に比べて劣ります。通常は無線綴じ方式による製本となります。

  • ハードカバー(上製本)

厚手のボール紙を布や紙などで包んだ表紙が使われ、丈夫で長持ちします。また、表紙の大きさが本文用紙に比べてやや大きめになります。高級感があり、長期間保管する書籍や絵本等に向いています。

 

③用紙

用紙の選択は、本のデザインや読みやすさ、耐久性などに大きくかかわってきます。専門家の意見を聞きながら、本の内容と仕様に合わせた用紙を選択しましょう。

  • 表紙

販売される本の表紙にはカバーを付けるケースが多いので、多くは単色で印刷されます。表紙には厚めの用紙を用います。コート135kg、上質135kg、アートポスト180kg、レザック175kg、ミューズコットン厚口など。

  • 本文

モノクロ印刷の場合は、書籍用紙、上質紙が多く使われます。カラー印刷や写真をクリアーにしたい場合には、コート紙、マットコート紙が使われます。

  • 見返し

表紙と本文の間に、半分に折った紙の片側を表紙の裏に糊付けします。オモテ表紙と本文、ウラ表紙と本文の2カ所必要です。表紙と中身をつないで、見た目の良さや本の強度を増す役割があります。一般的には本文とは違う用紙を使用します。ソフトカバーには見返しは必ずしも必要ありませんが、ハードカバーには必ず付けます。

用紙には色上質紙、ファンシー紙などがよく使われます。

  • トビラ

本文の1ページ目などに入る、タイトルや著者名のページ、または本文途中に章の区切りとして入る別紙のこと。

用紙には色上質紙、ファンシー紙などがよく使われます。

 

④カバー

書籍の表紙の上にかけるおおい紙のことです。

カバーは、本体の保護のためと「本の見た目」を決定します。内容に沿ってよくデザインされたカバーは人目を引きつけます。

カバーには書名、著者名、出版社名、定価、流通上で必要となるISBNコード、JANコードなどが記載されます。表面に傷がつくことを防ぐために一般的にはPP加工が施されます。

用紙には、カラー印刷されることが多いので。コート紙またはマットコート紙がよく使われます。​

製本方法としての「ハードカバー」は上製本、「ソフトカバー」は並製本を意味しますので、ここでいうカバーとは違う意味です。

 

⑤帯

販促のために、本のキャッチコピー、推薦の言葉などを記載して表紙カバーに巻きつけます。カバー同様人目を引く目的があります。

用紙には、カバーと同じ用紙か、色上質紙、ファンシー紙などがよく使われます。

 

⑥しおり(スピン)

本の背の上端に糊付けされ本の中に折り込まれるひも状のものです。必ずしも必要とは限りません。

 

⑦売上スリップ(補充注文カード)

本に挟まれている短冊状の紙のことを言います。

片面が「売上カード」、もう片面が「補充注文カード」です。売上カードは売り上げを管理するため、補充注文カードは出版社や取次に注文するために使われます。今は書店もデジタルで売上管理をしていますので、だんだん必要性がなくなってきています。

 

⑧ISBNコード

本の裏表紙に記された978で始まる13桁の数字のことです。国際標準図書番号(International Standard Book Number)といい、固有の書籍出版物を発行形態別、1書名ごとに識別するユニークなコードのこと。日本の出版界では、国際標準ISBNに、日本独自の国内基準である図書分類記号と価格コードを付加して、「日本図書コード」として標準化しています。

例えば、「ISBN978-4-123456-78-9 C3000 \2000E」となっていれば、その意味は次の通りです。

  • 「ISBN978」:接頭記号
  • 「4」:国記号
  • 「123456」:出版社記号
  • 「78」:書名記号
  • 「9」:チェック数字
  • 「C3000」:分類記号
  • 「\2000E」:価格コード(税抜価格)

 

⑨JANコード

「日本図書コード」を2段一組のバーコードにシンボル化したものを「書籍JANコード」と言い、流通上の必要に応じて使用することができます。

例えば、1段目「978 123456789 C/D」、2段目「192 1234 45678 C/D」となっていれば、その意味は次の通りです。

  • 1段目:「978」プレフィックス、「123456789」ISBN、「C/D」チェックデジット
  • 2段目:「192」書籍JANの2段目を表わす国内用プレフィックス、「1234」図書分類、「45678」税抜本体価格、「C/D」チェックデジット

 

⑩その他

「奥付」または「カバー」などには次の記載事項が必要となります。

  • 書名
  • 発行日
  • 著者名
  • 発行者名
  • 発行所名
  • 印刷所名・製本所名
  • 定価
  • copyright
  • 著者略歴

 

4.電子書籍について

PCやスマートフォン、タブレット、電子書籍リーダーなどのデジタルデバイスで閲覧することのできる電子ファイルを総称して電子書籍と言います。

印刷料金が不要なので、書籍データは紙の本より安価に作ることができます。Amazonなど流通ルートや自己のサイトでの販売も容易です。

ファイルの形式も様々で、EPUB、AZW、KindleFormat8、.book、XMDFなどがあり、文章が主体の本には「リフロー型」(小説・学術書など)、画像が主体の本には「フィックス型」(雑誌など)と呼ばれています。

個々の閲覧デバイスによって中身のデータのファイル形式を選択するのは大変ですが、ネット上にデータの作成ツールやテスト閲覧ツール等もありますので、これらを使ってデータを作成することができます。一般的には、EPUB形式とPDF形式は多くのオンライン書店で採用されているようです。この二つのファイル形式を考慮しておけば大丈夫でしょう。

自費出版物を電子書籍で出版する場合には、取り扱ってくれる出版社に依頼するのが手っ取り早いかもしれません。

Amazonで販売する電子書籍は「Kindle版」という表示がされています。作成した電子書籍をAmazon-e託サービスを利用して販売するには、「EPUBファイル」をアップロードすればAmazon側でKindle版に変換してもらえます。

なお、EPUBで作成した電子書籍は、PC、スマートフォンなどのデバイスで閲覧することができますが、アプリ版のKindleでは正しく表示されないもしくは縦書きが横書きとなることがあります。その場合は、iOSはibooks、andloidはGoogle play booksなどで開けば閲覧できます。

個人で開設したECショップでも電子書籍を頒布することはできますが、無制限の複製が可能だということに気を付けないといけません。電子書籍の複製を防止する技術には、デジタル著作権管理(DRM)があります。DRMは、デジタルコンテンツの無制限な利用を防ぐための技術で、映画や音楽、電子書籍などのコンテンツの複製や不正閲覧、再利用を防ぐことを目的としています。Amazonなどのオンライン書店で販売される電子書籍にはDRMがかかっています。

 

5.自費出版を取り扱う出版社について

自費出版を取り扱う出版社は、文芸春秋社や幻冬舎などの大手総合出版社から、自費出版専門の出版社まで実に多くの出版社が存在します。ほとんどの出版社が応じてくれるといってもいいでしょう。

しかし、その専門分野、料金やサービスも様々で、著者にとってはどの出版社を選ぶべきかは迷ってしまいます。著者の予算、販売についての希望、原稿の執筆はどうか、などによって大手出版社を選ぶか、自費出版専門の出版社を選ぶか研究してみてください。

(1)大手出版社はノウハウ料、名義料が大きい

大手出版社の場合は、多くの書籍の編集に携わってきたベテランの編集者が、企画や校正の段階で原稿の査読や内容について意見を述べてくれることをうたっています。また、原稿の執筆に自信がない方のためにライターが代行してくれる場合もあります。内容によっては専門家によるリーガルチェックが必要な場合もあります。これらの場合には原稿づくりの段階で相当の費用(例えば印刷費別で200~300万円)が必要となります。担当編集者の専門分野や力量も出版社の選択によって違ってきます。大手出版社に委託した場合は、名義料も上乗せされますし印刷代金よりもむしろこちらの料金の方が大きくなることも多いです。

(2)小出版社は得意分野をよく見たほうがいい

これに比べて、自費出版を専門に扱う出版社や地方出版社の場合は、大手出版社ほどには名義料や編集料を要求しません。比較的安価にできることと、少ない流通量でも対応してくれる場合があります。

ただし、流通市場で自分の本がどれぐらい売れるかは、多くの場合著者が期待するほどには売れません。

大手出版社は、自社の企画出版物を刊行する際に専門家によって仕掛けられるさまざまな販売戦略、宣伝力や商品の完成度には大きな違いがあります。

小出版社は得意分野がまちまちなのでホームページや過去の出版物をよく調べたほうがいいでしょう。特定の学術系書籍に特化した出版社、絵本や文芸書・コミックなどの分野が得意な出版社、印刷会社が経営する出版社、編集のみを行う出版社、社員も一人から数十人の出版社など、その形態や得意分野もいろいろです。

上記のような特定分野の書籍を出版するのでなければ、印刷や出版の経験が豊富で、担当者が親身になってくれる、いわゆるウマが合うところに頼んだほうが無難です。できればそこで本を作ったことのある経験者に聞いてみる、など情報を集めてから出版社を選ぶといいでしょう。単に表向きの値段だけで決めると、のちのちトラブルになって失敗することがよくあります。

(3)書店販売には期待するな

出版社と通常取引のある取次や書店では、出荷した本は一度は書棚に並べてもらえます。そのうち、売れ残った本は一定期間を過ぎると返本されます。出荷した部数が全部売れて追加注文が来る場合もまれにはありますが、ほとんどは相当数が返本され、中には全部返本される場合もあったりします。作った本の販売で経費の元を取るのは、全くないとは言いませんが、”まず無理”だと思ってください。返本は、一度で回収されずに残った本が相当時間経過後に返されることもあり、販売ルートを複雑にすればするほど清算・回収が難しくなってきます。

ただし、上梓した後にマスコミやSNSで話題になったりすると予想を超えて売れるということもあり得ます。映画にもなった「納棺夫日記(おくりびと)」などは、もとは富山県の地方出版社から発行されて爆発的に売れたまれな例です。

ただ、とかく著者は過大に期待し、引き受けた出版社が楽観的な返答をしている場合には両者の間に問題が起こることがあります。

著者と出版社との間では上記のようなトラブルが時々取りざたされます。誇大な広告をせず、誠実な担当者で、事前によく相談に乗ってくれる出版社を選ぶことが最も大切なことです。

(4)著者の情報発信(口コミ・SNS・講演)が効果的

自費出版本を販売するには、なんといっても著者の行動力がものをいいます。出版社もある程度のことをしてくれますが、あまり宣伝費をかけるわけにはいきません。お金のかからない地道な努力が必要です。積極的なSNS投稿、Amazonなどへの口コミ投稿、新聞等への投稿、講演会の開催、知人等への手紙やメールなど、努力すればするだけ意外と効果を生むものです。

 

6.「著作権」、「出版権」、「中間生成物の所有権」について

①はじめに

ここでは、ちょっとお堅いお話です。

本の出版にかかわる際に必要となる「著作権」と「出版権」について、基礎的な部分をお話しします。そして、本など印刷物の完成品を作るまでの印刷用データや版などを「中間生成物」といいますが、その所有権についても触れておきます。

 

②「著作権」と「著作者人格権」の二つの権利

著作者とは、その著作物を創作した者であり著作権者です。

著作者はその著作物について、著作者人格権」と「著作権(財産権)」の二つの権利をもっています。

③「著作者人格権」とは

著作者人格権は、著作者のみに与えられるもので、他者に譲渡することのできない権利です。

 

④著作者人格権の内容

著作者人格権は、「公表権」、「氏名表示権」および「同一性保持権」の三つを内容としています。

  • 公表権

​未公表の著作物を公にするかしないか、またどのような方法でするかについて、著作者のみが決めることができる権利。

  • 氏名表示権

​著作物の原作品に、又はその著作物の公衆への提供あるいは提示の際に、自分の名前を実名あるいはペンネーム等で表示するか、表示しないかを決める権利。

  • 同一性保持権

​著作者は、その著作物及び題号について、本人の意に反する改変をされない権利。

 

⑤「著作権」とは

著作権は財産的権利なので他人に譲渡したり遺族が相続したりすることができます。

著作者は、その著作物を複製する権利をもっています。

 

⑥著作物を自由に利用できる場合

著作権には制限規定があります。たとえば次のような場合には著作物を自由に利用できます。いくつかの例を抜粋して挙げます。

  • 私的利用のための複製
  • 図書館等における複製
  • 引用
  • 教科用図書等への掲載
  • 展示による複製等  (ほか)

 

<参考>

著作権法では、一定の「例外的」な場合に著作権等を制限して、著作権者等に許諾を得ることなく利用できることを定めています(第30条〜第47条の8)。

ただし、著作権が制限される場合でも,著作者人格権は制限されないことに注意を要します(第50条)。なお、これらの規定に基づき複製されたものを目的外に使うことは禁止されています(第49条)。また、利用に当たっては、原則として出所の明示をする必要があることに注意を要します(第48条)。

文化庁のホームページには、「著作物が自由に使える場合」として上記の5項目、その他の場合についても詳しく挙げていますので参考にしてください。

 

⑦著作権の保護期間

実名の著作物は、著作者の死後50年保護されることになっています。

 

 

⑧「出版権」について

  • 出版権とは

出版権とは、出版を引き受ける者が著作物を著作権者の明確な同意を得て、文書または図画として頒布の目的をもって複製する権利です。

 

  • 出版権の設定

著作権者は、その著作物を文書または図画として出版することを引き受ける者に対し、出版権を設定することができます。

著作権者が出版を許諾し、その出版の条件として出版権者又は出版社が印税を支払う場合には、出版権の設定が行われます。

 

  • 出版権の設定を行わない場合

出版社が発行または販売という形であっても、出版の一切の費用を著作権者が負担して、出版社には経営的な負担をかけないという契約の場合は、実質的には著作権者の「自費出版」であるので出版権の設定は行いません。

最近では著作権者が出版の費用の一部を負担して、一定の条件の下で印税を支払うという契約も行われています。これは自費出版と商業出版の中間の形であるので、「協力出版」などと呼ばれています。この場合にもふつう出版権の設定は行いません。

出版権は、もともと出版事業者とプロの作家との契約を前提にして規定されている権利です。(著作権法79条~88条)

 

  • 出版権の存続期間

出版権の存続期間は自由に契約できますが、契約がない場合には3年となっています。ただし契約の自動更新はありえます。

 

  • 出版権の消滅後の販売

契約が終了したのち、著作権料を支払っている場合にはその在庫について引き続き販売しても差し支えないことになります。

 

 

⑨「中間生成物の所有権」について

  • デジタルデータ(中間生成物)は誰のもの?

印刷物製造の作業途中での製版フィルムや印刷版のことを印刷物の中間生成物と呼んでいます。印刷技術のデジタル化に伴って印刷用データ等も中間生成物であるといえます。

従来の判例では、これらの中間生成物は、それを作成した印刷会社が所有権が帰属することを認めています(平成13年7月9日東京地裁判決)。

同様に、お客様が作成したデジタルデータの所有権はお客様に、それを印刷用に加工した印刷用データは印刷会社に所有権があると考えられます。

 

Ⅲ.自費出版のおすすめ/ハーベスト出版の場合

1.出版物のタイプ

「ハーベスト出版」、「ハーベストブックス」もしくは「冊子印刷オンラインショップ」では書籍の制作と流通のご相談を承っています。運営は株式会社谷口印刷が行い、それぞれの役割は次の通りです。

  1. ハーベスト出版:地方出版社。地域の歴史文化、民俗・生活・風土に関わる書籍を多く発行しています。ほとんどが自社企画の商業出版物なので下記の分類でいえば、①企画出版、②協力出版、③販売協力の分野になります。
  2. ハーベストブックス:ハーベスト出版が運営する個人出版レーベルです。書店での販売を考えていない「マイブックタイプ」と、流通ルートでの販売も行う「書店販売タイプ」があります。下記の分類でいえば、④個人出版の分野になります。
  3. 冊子印刷オンラインショップ:お客様から頂いたデータをもとに印刷製本を承っています。自費出版物も多く扱っています。書店流通のご相談も承りますので、下記の分類でいえば、④個人出版の分野になります。

出版物の制作にあたっては、次の4つのタイプがあります。

① 企画出版

ハーベスト出版の発行物として制作し、全国の有名書店・ネット書店等で流通します。著者には一定の印税をお支払いします。「発行:ハーベスト出版、販売:ハーベスト出版」となり、ハーベスト出版の書籍コードが付きます。

② 協力出版

ハーベスト出版の発行物として制作し、全国の有名書店・ネット書店等で流通しますが、必要な販売数が見込めない場合、制作費の一部、著書の買取など、制作費の一部のご負担をお願いします。印税のお支払いはケースバイケースです。「発行:ハーベスト出版、販売:ハーベスト出版」となり、ハーベスト出版の書籍コードが付きます。

③ 販売協力

出版物の発行者は著者となりますが、流通・販売をハーベスト出版が代行して行います。この際、流通マージンと弊社の取扱手数料を差し引き、一定の期間経過後に清算いたします。「発行:著者名、販売:ハーベスト出版」となり、ハーベスト出版の書籍コードが付きます。

④ 個人出版(自費出版)

全額を著者のご負担で制作いたします。流通についてのご希望がある場合はご相談に応じますが、内容について弊社基準で判断させていただくことをご了解ください。店頭に並ぶかどうかは取次や書店側の判断もありますので、事前に担当者とよくご相談ください。

「発行:ハーベストブックス、販売:ハーベストブックス」または「発行:著者名、販売:著者名」となります。「発行」が前者の場合は、ハーベストブックスの書籍コードが付きます。

通常、書店流通は島根県教科図書販売(取次)を通じての配本、ハーベスト出版専用ECサイト、およびAmazonでの販売となります。③販売協力と同様に、流通マージンと弊社の取扱手数料を差し引き、一定の期間経過後に清算いたします。

「販売」は記載しない場合もあります。

 

2.「ハーベストブックス」について

ハーベスト出版が運営する個人出版専門のレーベル「ハーベストブックス」では、「ハーベストブックス」が発行者または販売者となって本の制作と流通を行うことができます。「ハーベストブックス」では次の3つのタイプが選べます。

①「マイブックタイプ」

書店での販売はしない、身近な人に読んでもらいたい、自分の記録に残したいといった場合です。「著者:著者名」「発行:著者名」を記載します。

②「書店販売タイプ」

書店で販売したい、本の発行と販売はハーベストブックスで書籍コードが付きます。「著者:著者名」「発行:ハーベストブックス」を記載し、ハーベストブックスの書籍コードが付きます。一定の期間後に流通マージンと弊社経費を差し引いて清算いたします。

出版物の流通は、島根県教科図書販売(取次)を通じた書店販売と、Amazonでのネット販売、ハーベスト出版専用ECサイトとなります。

③「アマゾンで販売」

Amazon-e託またはマーケットプレイスでネット販売します。「著者:著者名」「発行:ハーベストブックス」を記載し、ハーベストブックスの書籍コードが付きます。一定の期間後に流通マージンと弊社経費を差し引いて清算いたします。

 

隠岐の島町在住の安部才朗さんがハーベストブックスから発刊された本をご紹介します

著者の安部才朗(としろう)さんは、1947年島根県隠岐の島生まれ。広島工業大学建築学科卒。

広島の夜の繁華街でアルバイトを続けた苦学の大学時代。
日本初の建築工法に着手したあと、初期のエアーテントの建設に携わったサラリーマン時代。
現在74歳の著者は、30年間住み慣れた千葉県我孫子市に別れを告げて、生まれ故郷の隠岐の島に帰ってきました。
現在、隠岐の島町ではNPO法人による小さな介護施設「宅老所くすもと」を家族と近所の奥さんたちとで運営しています。
メモ書き程度に残していた日記を頼りに幼い頃の思い出から青年期までの思い出を振り返ります。

ハーベストブックス刊
ISBN978-4-908420-02-03 C0095
四六判、並製本、256ページ
定価1320円(税込)

■販売は、弊社BASEショップで
電子ブック立ち読みはこちらから。

 

ハーベストブックスから発刊の「島根の招魂祭」をご紹介します

松江市在住の有馬誉夫さんが個人出版で発刊された本で、戦没兵士はどのように祀られたか。島根県内の招魂祭の記録を丹念に調べ上げた貴重な記録となっています。

表紙カラー、本文モノクロです。

ハーベストブックス刊
著者:有馬誉夫
ISBN978-4-908420-01-6 C0021
A4、106ページ、並製本
税込1,650円

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3.自費出版物のできるまで・・・執筆から流通まで

ハーベスト出版では、出版物を制作するための次の①~③の三つの窓口を持っています。自費出版物の場合は、本の内容や販売の有無、その他お客様のご要望に応じて最適な窓口をご案内いたします。また、一般的な出版物の執筆から流通までの手順をここでご紹介しています。

①「ハーベスト出版は、数少ない地方の出版社として地方の歴史・文化・自然・生活などをテーマに20年間余り地道に営業を続けています。

ハーベストブックスは、個人出版専門のレーベルです。専用サイトで個人の方の本作りについて詳しく説明しています。書籍の作り方についての詳細なご相談や制作現場を見学していただくことも可能です。いい本をつくるために、弊社の長年の専門的な知識や経験を元に、お客様と十分にご相談のうえ、最適な作り方をご提案します。はじめにぜひご相談ください。

③「冊子印刷オンラインショップは、冊子印刷専門のネット通販ショップです。お客様で、原稿執筆・編集・著作権処理・校正・印刷用データ(PDF)作成をしていただく場合にご利用いただけます。大手のネット印刷と違って、データ作成にあたっては専門スタッフとメール等でご相談できますし、無料サービス、追加オプションや追加サービスをご利用いただくことで、意図しないトラブルを防止することに努めています。印刷前には最終確認のための校正データを見ていただきますのでご安心ください。

【自費出版物の例】作品集・記念誌・遺稿集・句集・社史・小説・詩集・句集・エッセイ・自分史・専門書・記念誌・同人誌・企業出版・社史・ブログ本・教科書・問題集・参考書・論文・科研費・絵本・写真集・画集・コミック


~執筆から流通まで~
■まずは原稿作りから

本づくり、あるいは出版流通をお考えの場合、まだ原稿ができあがっていない段階でもかまいません、お気軽にご相談ください、弊社の担当者がお話を伺います。本の内容、費用、制作期間、本の仕様、流通の方法など、どんな制作方法が最適なのか、予算はどれぐらい必要なのか、ご相談しながら進めていきましょう。場合によってはライター、カメラマン、イラストレーターなどの外部スタッフを使うこともあります。

 

■編集

原稿がひととおりできたら、査読の上、以下の作業を経て編集作業を行います。これも本の内容と目的、仕様などによってどの程度の作業が必要であるかはさまざまです。

内容の確認、加筆、修正

文章・文体は読みやすく書かれているか、書かれている内容に間違いがないか、などをチェックします。

用字用語の統一・複雑な用語の統一

同一出版物上で語句の漢字・ひらがな・数字表記などを統一する作業です。

また、難解な漢字に関しては横にルビが必要かどうか、ですます調なのか、である調か、語尾の統一なども行います。

著作権処理・リーガルチェック

著作権等の問題はないか、差別用語等はどうか、必要に応じてリーガルチェックを行います。

 

■入稿・校正・印刷・製本

原稿ができあがったら、仕様を確認し、デザインや印刷作業に入ります。印刷作業での一般的な工程は次のとおりです。弊社では基本的にすべての印刷工程を社内で行います。

DTP

紙面のレイアウト(組版)のことで、原稿をもとにコンピュータを使って画面上でページをつくっていきます。ひととおりできたら、文字やレイアウトを確認する校正を行います。著者の方にも見ていただき、何度かの校正後、印刷工程に回します。これを下版といいます。

刷版

印刷用の版を出力します。デジタルデータをCTPという機械に送り、自動的に刷版が完成します。

印刷

この刷版を印刷機に取り付けて印刷します。

製本

製本はあらかじめ決定した方法で行いますが、通常、並製本(ソフトカバー)、または上製本(ハードカバー)が一般的です。まれに中綴じ製本を行うこともあります。

 

■流通

あらかじめご相談した方法で流通ルートに流します。この項冒頭の「Ⅱ.自費出版の本を販売する」を参考にしてください。

 

4.よくある問合せ

◆制作費用はいくらかかるの?

つくり方(原稿の有無・編集作業の有無・DTP作業の有無・本の仕様・販売の有無)によって違ってきます。

原稿が揃っていて、DTP組版を弊社で行い、販売がない場合、A5判・本文モノクロ・200ページ・200部で、並製本50万円~100万円、上製本で70万円~150万円が平均的です。

100部程度の少部数で、モノクロオンデマンドで印刷、DTPデータをお客様が提供される場合には、10万円ぐらいから可能です。

*お客様ご自身が印刷用データまで作成される場合には、「冊子印刷オンラインショップ」での自動見積をご利用いただけます。

 

■完全データ入稿の場合、冊子印刷料金のめやす

<条件>PDF-X/1aデータ入稿、A4/本文モノクロ/表紙モノクロ/無線綴じ製本

(*料金には本文DTP料金は含みません)

100Pの場合

10部:13,000円

100部:64,000円

200部:120,000円

500部:193,000円

200Pの場合

10部:18,000円

100部:113,000円

200部:219,000円

500部:377,000円

 

◆ほんの少しの部数でいいんだけど?

1部でもオンデマンド印刷で作れます。カラー用とモノクロ用と両方の機械がありますので、カラーの表紙カバーつきの本格的な書籍でも大丈夫です。

 

 ◆自分でwordで組版しましたが?

紙に出力して、ご相談ください。いくつかチェックする事項がありますが、ノンブルも入って、ページアップが完全にできていれば組版(DTP)代を節約することができます。

 

 ◆制作期間は?

編集作業、校正作業の程度によって制作期間は大きく違います。原稿ができていて弊社でのDTPの場合、通常であれば1~2か月程度で完成します。

お客様ご自身が印刷用データまで作成される場合で、「冊子印刷オンラインショップ」でご注文いただいた場合には6営業日が基本納期となります。

 

◆データの場合はどんな形式で入稿すればいいの?

PDF-X/1aを推奨しています。最も間違いが少なく、料金もお安くつくれます。なお、連続した全ページをひとつのフォルダに入れてご入稿ください。

 

◆自費出版物を書店で販売したい?

ご相談に応じます。書店に並ぶかどうかは、本の内容を考慮して書店側の判断によりますが、お客様のご意向をうかがって条件等についても交渉することができます。

 

 ◆どんなジャンルの本が得意?

弊社はこの山陰(出雲地域)にある数少ない地方出版社として長年営業しています。歴史、文化、民俗などの分野は得意ですが、どんなジャンルでもつくります。本の内容によって体裁やデザイン、仕様を考える必要がありますから、見本を参考にしながらご一緒にご相談しましょう。

 

◆電子ブックをつくりたい

印刷物の本のPDFデータを元にして電子ブックをつくることができます。電子ブックは、パソコン上で紙の本のようにパラパラめくることができます。ご希望のホームページに掲載して、web上で多くの方に読んでいただくことができます。(⇒電子ブックの見本

 

◆電子書籍をつくりたい

リフロー型E-pub形式の電子書籍を制作してAmazonで販売、もしくはスマホなどのデバイスで閲覧することもできます。(自費出版の場合は承っておりません)

 

(参考)

「新編 出版編集技術 上巻 下巻」日本エディタースクール編 日本エディタースクール出版部発行

「日常でコンテンツを扱う際の著作権(入門・初級編)」上原伸一著 あみのさん発行